あの人からのその問いには、「生きている実感がほしいから」と答えた。

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うつ病かと思うぐらい、悪態を周囲に吐き出していたあの人が、少し変わってきた。私は向き合わないといけないと思ったから、はっきり自分の意見をぶつけることにした。生意気だと思われようが、間違っていると思われようが、そうした方があの人にとっていいと思ったからだ。完璧主義なのか、理想論者なのか、言っていることはとても真っ当だしそれができれば良いに越したことはない。しかし、それが何か私は正解ではないとずっと思っていた。人それぞれ、立場や生まれ育った環境がある。真っ当なことだけが、その人にとって為になるとは限らないし、むしろ駄目にしてしまうことの方が多いような気がする。勝ち負けで物事を判断するのも同じことが言える気がする。

この前の公演、誉めてくださった方もおり、大変嬉しく思いましたが、実はやりきれなかったことが多くて、本当に悔しい想いがまだ消えない。情けない話だけど、きちんと自分と向き合えない。こういう公演をすると恥ずかしい話、周囲の人にもなんであの時、こうしてくれなかったのか、とかどうしてもあれこれ思ってしまうけど、そんな風に思うことは本当に愚かなことだし馬鹿なことだって分かっている。3日間も私のわがままに付き合ってくれた、私にとってかけがえのない人たち。なかなか3日も付き合ってくれる人はいない。去年と今年。その前は1年に2回も。

松下幸之助の「道をひらく」のあぶない話というページに3回に1回は失敗した方が謙虚さが生まれ、人間が伸びると。自信は必要だけど、成功し続けると自信が確信に変わり、手がつけられなくなるから危険だということだった。何だかとても励まされた。自分に自信がなく自分を受け入れられなかった私がScarTissueの3回のシリーズを終えて、今回終えたRegenerationをどう受け止めるのか。次の舞台のためにもきちんと向き合わないといけないと思う。

そして、乗越たかお氏の「ダンス・バイブル コンテンポラリー・ダンス誕生の秘密を探る」に載っていた言葉に豪い感動したので、それも載せてみます。
”俺は今生きているリアル、生きるほかないリアルを真摯に見つめ、踊ろうとするダンサーを全力で支えていきたい。なぜならそういうダンスによってオレが生かされているからである。そんな切実な私利私欲に基づいているので、オレがダンサーのために尽力するのは当たり前のことだ。”

私もダンスによって生かされているという実感がある。ダンスの神様がいたら、今自分が出会い、続けていけていることに心からの感謝を伝えたい。だから私を支えてくれている人、協力してくれている人を精一杯、大切にしていかなければいけないと思う。引き篭もっている場合ではないし、仕事が忙しいとか言っている場合でもないのだ。





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Comment

  • 2014/10/05 (Sun) 22:03
    puchipon #- - URL
    あれから1か月余りが経過し

    Regenerationの舞台を観覧し1か月余りが経過しましたが、改めてあれはやっぱり凄いステージでした。あの時の衝撃は、まだ自分の心に残っています。あなたが全身全霊で渾身表現したからこそ伝わってきたものは強い印象になったのだと思います。
    阿豆さんは、その後、いろいろ納得のいかなかった部分や葛藤もあったみたいですが、これもすべてご自身の成長のエネルギーに変えていくのでしょうね。
    このブログはちょくちょく拝見させていただいております。いつもながら本気、本音、本心、本分、本願で取り組んでいる姿勢は尊敬しております。私は四国在住なので直接的な支援はできませんが、今後ますますのご活躍を遠く離れたこの地よりお祈り申し上げます

  • 2014/10/10 (Fri) 08:36
    南 阿豆 #- - URL
    Re: あれから1か月余りが経過し

    puchiponさん
    コメント、誠にありがとうございました。
    このようなお言葉を頂けて、本当に嬉しいです。
    とても励みになります。
    四国から来て頂き、観て頂けたこと、本当にありがとうございました。



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