初めて海外のフェスに招聘された立場で体験したこと、分かったこと

IMG_3365.jpg 以前にもブログに書いたのですが、昨年9月に行われたThe 2nd International Dance Network Programmeに出演した際、フランスから来ていたAnita Mathieuさんに声をかけられた。
海外フェスに正式に招聘されるのが初めてだったことに加え、IDNに出演後、踊った内容に自分自身の中でかなりの反省点を抱えていた為、その作品で参加していいのか、当初、かなり戸惑いがありました。
そんな中、アニタからは私の英語力では訳せないメールが次々ときて、更に戸惑いが増すことに。

●読めない、話せない言葉
英語での簡単なメールのやりとりはできましたが、長文になると分からず、翻訳が本当に大変。

webサイトでは正しい訳は出てこず、様々な人に協力を。訳して頂いて、またそれをコピペして、フランスへメールして…。誰かを仲介すると、返事にも時間がかかってしまう。訳して頂く方に、前後のやりとりを全て理解してもらえてなかったので、違う訳になってしまったり…。しかも文章が一部コピペで抜けて、違う返事がフランスから戻ってきて、慌てて返したり…。

生業の仕事と稽古だけでも精一杯の時間配分に、更に拍車をかけて自分の時間がなくなりました。

一時的な制作や通訳の人を雇う、それが一番良い解決方法だと、後で知りました。
それと、英語を教えてくれた先生からは、簡単でも良いのでコツコツ自分の言葉で会話していくことが重要だと教わり、実行していったら、次第に慣れていくことができた。

●助成金が取れなかったこと
日本で助成金が取れたことがあるダンサーに、とても貴重な助言を頂いたりもしましたが、私は申請が通らなかった。
色々原因はあったと思いますが、一番の原因は、日本での仕事の兼ね合いで2週間しか休みが取れず、長期・数カ所のツアーが組めなかったこと。そもそもツアー自体、行ったこともなく、よく分かっていませんでした。やはり組織やカンパニーとしてツアーを組むのが良いみたい。
助成金が取れるというのは、招聘するフェスティバル側としても名誉なことなので、私はもっとやり方があったのに、アニタさんには本当に悪かったなと痛感。
IMG_3332.jpg (ランコントルはフランスでとても有名なフェスなので街中にポスターが貼られていた。日本でもダンスフェスのポスター街中に貼られたらいいですね)

●契約、税金など
日本で活動していると、舞台の出演が収益に繋がる機会が本当に少ない。
私は今回初めて踊りで、契約書数枚にサインした。
それと日仏社会保障協定という、日本からの派遣でフランスで仕事をした場合、日本の制度で税金を処理できる便利な制度があることを知った。(しかし私は今の仕事がダンスと全く関係のない会社なので、会社から拒否。ダンスカンパニーはそういう意味でも有利です)

●白蜘蛛のいる食堂
IMG_3305.jpgフランスに行く前から、パリ市内でリハ―サルできるスタジオを探した。
現地に行ってから分かったのですが、フランスのダンス業界は、コネと契約の社会なので、日本のように1時間料金でレンタルというスタジオはないらしい。(劇場もお金を払ったら使わせてくれる所はないようです。)
5月30日のベルタンポワレの公演では、施設内のスタジオを貸して頂けましたが、その後は、とある方のご配慮で食堂の椅子とテーブルを片付けて使わせて頂けることに…
日本にいないような白い大きな蜘蛛が出てきて、微妙なフランス感を味わいました。。。
 
●パリ1ヵ所目、舞踏フェス。水道管破裂、劇場浸水事件
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(施設前にて、6月6、7日出演の藤枝虫丸氏と共に)
今回パリに来るにあたって、5月30日、31日のベルタンポワレ・舞踏フェスにも誘って頂きました。新作を予定していたけれど、水道管破裂、劇場浸水の為、30日のみ。場所を同じ施設のスタジオに変更、公演時間、縮小。現地のスタッフから、私が日本を出発する2日前にお知らせが来て、バタバタの渡仏。スペイン在住の舞踏家マルレーヌと私の2組公演でしたが、トラブルが起きた時、どう身を置くべきか…いい意味で、とても勉強になった。
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(ソロ同士でしたが、最後に2人でカーテンコール)

●2ヵ所目、ランコントル、劇場(La Dynamo de Banlieues Bleues)でのリハーサル
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リハ―サル初日、スタッフと会話が通じない為、テクニカルなやりとりができないのではないかと、不安でした。

日常会話レベルでフランス語が分かる方に、通訳をお願いしてみましたが、3人で会話してみたら、思ったことが伝わらなかった。
結局拙い文法がめちゃくちゃな私の英語で必死に会話したら、気持ちが伝わった。そのことを他の人に話してみると、フランスに何年も滞在する日本人ダンサーでも、フランス語がきちんと話せない人もいたりすることも分かった。やはり、何事もハートが大切。

●本番の出来事
今回はソロでの出演だったので、とても一人の時間が多かった。
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(楽屋にて自撮り)
同じ日に出演した他の2組は、数人での参加でしたので、当日のリハが終わってからも、隣の楽屋から賑やかな会話が聞こえていた。

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舞台終えてからのお客様からの拍手や歓声は日本よりも大きく、カーテンコールをするのは慣れない感じだったけれど、とても嬉しい歓声。


●変な日本食
日程の後半。私が宿泊したホテル(35 rue Jean-Pierre Timbaud 75011 Paris)周辺に日本食屋が数軒あり、入ってみた。
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天ぷらうどんはエビフライ、パクチー、もやし入り。
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焼き鳥定食
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これはスーパーで買ったテイクアウトのお寿司。お箸の代わりの竹棒がうまく使えなかった…。

どれも美味しかった♪♪♪

●パリの物乞い、日本の乞食
マルレーヌが数年前までパリに住んでいたけれど、パリにはもう住みたくない、と言っていたので、理由を聞いたら、そのうちの1つは物乞いでした。パリの物乞いは、日本と同じように怪我をしたりしている人もいるけれど、健康そうな家族(子連れ)もいる。凄い違和感を感じたので、日本のことを考えたら、日本の路上にいるのは、社会と断絶したホームレス。彼らは、声を出してお金をくださいと訴えてはこない。私もこの物乞いを見るのはしんどかった。

私が見れた踊りとタイトル
・June 1
MAHA/Mitra Ziaee Kia, Sina Saberi
OONA DOHERTY/Lazarus and the Birds of Paradise
JI YEON YANG/Meteor
RURI MITO/Matou
VANIA VANEAU/Blanc
・June 4
CLAUDIA CATARZI/40.000 centimetri quadrati
・June 8,9
DANIELE NINARELLO & DAN KINZELMAN/Kudoku
KUBILAI KHAN INVESTIGATIONS/Black Belt
私は舞踏のお付き合いが多いので、コンテンポラリーはあまり見ないことが多かったけど、本当に面白い舞台で外れがなかった。

●日本に帰国して思ったこと
グローバル化とは言え、フランスに比べると外国から来たように見える人は本当に少ないし、もし海外から日本に来ても、英語の地図や標識がなさすぎて、困るだろうな…と思いました。私はフランスで一人で行動したので、道に沢山迷いましたが、英語表記と地図は多くて助かりました。流通しているものも、海外からのものを日本はアレンジして混同し過ぎていて、何がどこから来たものなのか、例えばファッション一つにしても、それは自分たちが本当に似合うものなのか…、あまり考えてないように見えました。
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(電車で見かけた可愛い方)

2年前に同じベルタンポワレで舞踏フェスに参加しましたが、今回は全く別の経験になった。
一人ぼっちの時間が多かったけれど、本当に貴重な時間。
ランコントルに出演していたダンサーが面白過ぎて、日本にも来てほしいし、今後海外の人ともっと関わりたいと思った。
まずは英語をもっと勉強しようと思います。

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